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【ことば】エゴセントリックとは

この記事では、アカウント思考独自解釈としての心理学用語「エゴセントリック」について紹介します。

この記事でわかること

1.エゴセントリック(自己中心)とは、自分の視点からものごとを解釈することです。

ことばの概要

概要

エゴセントリック(自己中心)とは、考え方の枠組みのひとつで「自分の視点から、ものごとを解釈すること」です。

エゴセントリックのイメージ
エゴセントリックのイメージ1

どこから解釈するのか、の違いですね。

アロセントリックは俯瞰メタ認知とも表現できそうです。

どらん先生
にゃむーん

エゴセントリックは「自己中心」であって、「利己的」とは別の概念です。

対義語

対義語はアロセントリック(他者中心)。

こちらは「自分の視点外から、ものごとを解釈すること」です。

ことばの用例

天動説

天動説は、地球の視点(自分の視点)から宇宙を解釈する、という意味でエゴセントリックです。

対する地動説は、太陽の視点(自分以外の視点)から宇宙を解釈する、という意味でアロセントリックです。

天動説2
地動説3

世界地図

日本中心に描かれた世界地図は、エゴセントリックといえるでしょう。

日本中心の地図
イギリス中心(世界標準)の地図
にゃむーん

子どもの頃、なぜ日本を極東と呼ぶのか理解できませんでした。

「えっ、東側諸国ってアメリカのことじゃないの??」

シュレージンガーの猫

シュレーディンガーの猫は、物理学者シュレーディンガーによる思考実験です。

エルヴィン・シュレーディンガー
シュレーディンガー4

もしも量子の状態が確率的であるなら、猫の生死と量子の状態を連動させた場合は、箱の中の猫は生死が確立的(生存と死亡の重ね合わせ)になるはずである。
しかし、猫がこのような状態をとる筈がない。

よって、量子の状態が確率的であるはずがない。

・・という主張です。

シュレーディンガーの猫の概念図
シュレーディンガーの猫の概念図5
にゃむーん

古典的常識の中から量子を理解しようとした」という意味において、シュレーディンガーの考えはエゴセントリックです。

にゃむーん

対照的に、古典的常識の外から不確定性原理を提唱したハイゼンベルクの考えはアロセントリックです。

ハイゼンベルク6

周辺知識

優劣について

現在では天動説は過去のもの、間違っていたものと見なされるようになりました。

しかし本来、地動説には太陽に原点を置いて、惑星運動を考えればイメージがしやすい以上の意味はありません。

にゃむーん

宇宙に果てがないのであれば、どこから観測しても結果は同じですからね。

逆に、太陽に原点を置いて、日本とイギリスの位置関係を考えるのはイメージがしにくいです。

エゴセントリック・アロセントリックに優劣はありません。

用途にあわせて使い分けするべきものです。

どらん先生

自閉症の人の認識限界

サリーとアン課題という心理検査があります。

サリーとアン課題
  • サリーは、ビー玉を箱にしまいました。
  • その後、サリーはお昼寝をはじめました。
  • アンは、サリーのビー玉を箱から出し、カゴに隠しました。
  • サリーは目覚め、ビー玉を探します。
  • さて、サリーはどこを探すでしょう?

・・というものです。

自閉症の人は、箱の中ではなく、カゴの中を調べると答えてしまうといいます。

つまり、サリー視点からの解釈を苦手とする

その意味で、彼(彼女)らはエゴセントリックと言われることがあるようです。

定型発達者の多くは、世界を「他者中心」でとらえています。例えば、自分のほかにあと3人(Aさん、Bさん、Cさん)がいたときに、「この世界には自分も含めて4人いて、自分とAさんの関係があるように、AさんとBさんの関係、BさんとCさんの関係もある」といった感じで捉えています。

一方、ASD者は世界を「自分中心」で捉えている可能性があります。先ほどと同じように、自分の他にあと3人(Aさん、Bさん、Cさん)がいたときに、「自分とAさん、自分とBさん、自分とCさん」というように「自分対誰か」という関係性は理解しているのですが、これと同じように「AさんとBさん、BさんとCさん」という他者同士の関係性を理解することが感覚的に難しいようです。

引用元:井手正和、発達障害の人には世界がどう見えるのか,pp128/180

ヒトの認識限界

この問題は難問としてネット上で紹介されていました(出典をご存じの方、是非ご教示ください!)。

  • ABCDの4人が1列に並んでいる。
  • AとBの間に壁があり、それぞれ壁を向いている。
  • CとDは共にBの方向を向いている。
  • AとCは白の、BとDは黒の帽子をかぶっている。
  • 壁で仕切られているAとBCDはお互いが見えない。CはBが見え、DはBとCの両方が見える。
  • 4人に、帽子は白が2つ黒が2つであることを伝える。
  • 自分の帽子の色がわかったら、すぐにその色を叫ぶようにいう。
  • すると、しばらくの沈黙の後、自分の帽子の色をあてた人がいる。
  • それは誰で、ナゼか。

・・という問題です。

これが難問であるならば、わたしたちは、「B視点、C視点、D視点から同時に、アロセントリックな解釈をすることを苦手としている」ことになります。

にゃむーん

自閉症の人も、そうでない人も、程度の差はあれアロセントリック解釈能力に限界があるという点では同じようです。

なお、正解はCです。

まずD視点で観測してください。彼が叫ばないのは容易に理解できます。

次にC視点で観測してください。彼が得る情報は (1) Bの帽子が白いこと (2) Dが叫ばないこと。

最後に、C視点で推理をしてください。

どらん先生

まとめ

この記事でわかること

1.エゴセントリック(自己中心)とは、自分の視点からものごとを解釈することです。

参考文献

発達障害の人には世界がどう見えるのか

発達障害の人には世界がどう見えるのかは、認知神経科学者・井手正和による書籍です。

にゃむーん

運営者がエゴセントリック・アロセントリックの概念にはじめて出会った書籍です。

ブログ「発達さんへの案内板」

発達障害の当事者によるブログです。

エゴセントリック、アロセントリックの言葉の由来に関する記述があります。

周辺知識(ブログなど)
関係性の感覚について:自己中心(エゴセントリック)座標&他者中心(アロセントリック)座標~ふとした瞬間思い出す、貴女との距離感~
関係性の感覚について:自己中心(エゴセントリック)座標&他者中心(アロセントリック)座標~ふとした瞬間思い出す、貴女との距離感~

ゆらり、発達さんへの案内板、2023.8.7閲覧

ブログ「ー生存から創造へ―Living your life purpose」

こちらも発達障害の当事者によるブログです。

認知能力の視点からのエゴセントリック、アロセントリックに関する記述があります。

周辺知識(ブログなど)
心の安定 ー エゴセントリックとアロセントリックの話
心の安定 ー エゴセントリックとアロセントリックの話

Mayumi M、2023.8.7閲覧

脚注

  1. File:Egocentrism1.Musfica.png - Wikimedia CommonsCC0 ↩︎
  2. File:Cellarius_ptolemaic_system.jpg_-_Wikimedia_Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
  3. File:Heliocentric.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
  4. File:Erwin Schrödinger (1933).jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
  5. File:Schrodingers cat.svg - Wikimedia CommonsDhatfieldCC 表示-継承 3.0、変更なし ↩︎
  6. File:Bundesarchiv Bild183-R57262, Werner Heisenberg.jpg - Wikimedia Commons、 撮影者不明、CC-BY-SA 3.0、CC BY-SA 3.0 de、トリミング加工 ↩︎

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