この記事では、経済学用語「一物一価の法則」を紹介します。
ことばの概要
10秒解説
一物一価の法則とは、「商品には真実価格がある」というビリーフのことです。
※この記事では、真実価格=普遍的価値 と考えて差支えありません。
真実価格とは、市場価値である。
これを市場原理主義といいますにゃ。
市場原理主義は、原理主義(ファンダメンタリズム)の一種だ。
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一物一価の法則 | Wikipedia
ja.wikipedia.org
対義語
対義語は、一物多価です。
ことばの歴史・背景
発想「真実の値」
ものごとには唯一無二の「真実」が存在する。
この発想は、西洋哲学~科学全般の大前提となるものです。
「どれだけ虚言を尽くしても」「真実は一つなんだからな」
たとえば、ミステリー小説などでも「真実はひとつ」が前提となっています。
風呂に入った2人が、もしぬる湯好きと、あつ湯好きの正反対の人でしたら、一方は熱いといい、一方はぬるいというでしょう。しかし、風呂の温度はたぶん一つです。
(ぬるい!・・・・・・・)(あつい!・・・・・)
引用元:小泉袈裟勝、山本弘、単位のおはなし 改訂版、pp16
お風呂の温度には42℃(たとえば)という「真実の値」があります。
そして、それを熱いと感じるかぬるいと感じるかは、個人差(=誤差)と解釈します。
ことばの周辺知識
一物一価の法則は成立しない
労働価値
現実世界では、一物一価の法則は成立しない場合がほとんどです。
たとえば、現代日本における労働市場では「同一労働同一賃金」は2024年現在、いまだに達成できていません。
同じ仕事をしているのに、正社員かパートかで給料が違う。
これはもはや身分制度だとの批判もあるぞ。
エコノミストの香西泰は、こう述べている。「一物一価の法則は、合理的な経済行動を考えると自明のことである。ところが賃金すなわち労働力の価格が、売る相手〔大企業か中小企業か〕によって半分にしかならないということは、この初歩的原則をまったく無効にしてしまいかねない」。こういう問題は、経済学者が敬遠しがちだったとしても不思議はないだろう。
小熊英二、日本社会のしくみー雇用・教育・福祉の歴史社会学-、第2章、pp111/589
株式価値
株式の価値は、上場しているものに限っていえば、一物一価の法則が成立しています。
しかし、その「真実価値(real price)」は刻一刻と変化します。

0.1秒ごとに真実価値が変わるのではなあ。
もはや「一物一価の法則は成立していない」と考えるのが妥当では・・・?
不動産の価値
不動産の価値は、言い値で決まる部分も多いようです。
さらに、政府が公式見解として出す「鑑定額」すら、3~4種類あったりします。
不動産業界には「一物四価」という言葉もあるぞ。
実勢価格、公示価格、固定資産税評価額、相続税評価額、だ。
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一物四価とは?4つの価格と活用術について解説
Lnote、岡﨑 渉、東急リバブル、2024.6.3閲覧
まとめ
この記事でわかること
1.一物一価の法則とは、「商品には真実価格がある」というビリーフのことです。








