[05] 世界の模型

要請(postulate)とは?【ことばの解説】

この記事では、目的論的思考の応用である「要請」についてAccountThinking.net解釈を説明します。

ことばの概要

10秒解説

要請とは、内在世界に合致するよう客観世界を作り変える「創造」の手法のひとつ。

要するに「あるべき論」のことです。

にゃむーん

子どもたちにとって、ショッピングモールダンジョンなのです。

なぜなら、そのほうが面白いからです。

合意形成(コンセンサス)
引用元:GAME-CONCEPT、https://www.dondimanlig.com/game-concept、DON DIMANLIG (2009)、

子どもたちにとって、そこはダンジョンであるべきなのだ。

わるたん

対義語

加工(craft)が対義語となります。

類義語

より強引な「定義の逆流」という造語もあります。

ことばの用例

天国は存在する?

2023(令和5)年の話題作葬送のフリーレンには、要請の考え方を取り入れたエピソードが登場します。

にゃむーん

どこか哀しい世界観の異世界ファンタジー。

主人公フリーレンはニューロマイノリティ(ASD型の発達障害)では??との説がありますにゃ~。

僧侶ハイターは、「人は死んだら天国に行く」と説きます。

しかし、仲間たちは天国の存在を訝しみます。

そこで、彼はこう説きます。

山田鐘人、アベツカサ、葬送のフリーレン(1)、pp172/200

「でもたとえ実在しなかったとしても、あるべきものだと思います。」

※画像をクリックすると引用コマの配置を確認できます。引用にあたっては細心の注意を払っておりますが、原作のご一読にご協力ください。詳しくはサイトポリシーをご確認ください。
山田鐘人、アベツカサ、葬送のフリーレン(1)、pp172/200

そのほうが都合がいいからです。必死に生きてきた人の行きつく先が無であっていいはずがありません。」
「だったら天国で贅沢三昧していると思ったほうがいいじゃないですか。」

※画像をクリックすると引用コマの配置を確認できます。引用にあたっては細心の注意を払っておりますが、原作のご一読にご協力ください。詳しくはサイトポリシーをご確認ください。
にゃむーん

わたしたちたちにとって、天国はあるべきなのですにゃ。

生きる意味

よしながふみによる漫画作品「大奥」から。

過酷な人生を強要されたヒロイン千恵は、その心情を吐露します。

「生きる意味」

「なら今は生まれてきて良かったと?」
「さあな 今だってこうして生きている事が楽しいと思った事もうれしいと思った事も正直無いがの だがもし・・・もしわしがここに生まれてきた意味がどこかにあると言うのなら・・・」
「今はそれを確かめてみたいと思うのじゃ そしてわしに果たすべき役割があるならばそれを果たしたい 今はそう思っておるのじゃ・・・」

※画像をクリックすると引用コマの配置を確認できます。引用にあたっては細心の注意を払っておりますが、原作のご一読にご協力ください。詳しくはサイトポリシーをご確認ください。
にゃむーん

わたしたちたちにとって、生きる意味はあるべきなのですにゃ。

ことばの歴史・背景

カントの要請

中世ヨーロッパの哲学者カントは、次のように要請します。

カント
カント1

神は何のために存在するのか?
それは道徳を実現させるため!
だから、神は存在しなければならない!!

これを神の道徳論的存在証明といいます。

彼の時代、神不在の可能性を考えることは、タブー(禁忌)だったのです!

どらん先生
周辺知識(Wikipedia)
Wikipedia - 神の存在証明#道徳論的証明
Wikipedia - 神の存在証明#道徳論的証明

ja.wikipedia.org

フランクルによる要請

ホロコースト生還者・精神科医フランクルは、次のように要請をしているように見えます。

フランクル
フランクル2

生きる意味はあるのか?ないのか?
いや、無いなら死んでしまう!
だから、生きる意味は存在しなければならない!!

これを意味への意志といいます。

ホロコースト生還者だからこそ唱えられる、重~い要請なのです!

どらん先生

アリストテレスの目的論的思考

古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、独特な目的論的思考で科学や倫理を語ります。

要請は、この思考法を応用したものといえます。

アリストテレス
アリストテレス3

奴隷は何のために存在するのか?
それは、主人に使役されるためだ!

(アリストテレス、政治学第1巻第4章:家政の道具としての奴隷 より)

まとめ

この記事でわかること

1.要請とは、要するに「あるべき論」のことです。

文献

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引用文献

葬送のフリーレン

大奥

脚注

  1. File:Immanuel Kant - Gemaelde 1.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
  2. File:Viktor Frankl2.jpg - Wikimedia Commons表示-継承 3.0 ドイツ、トリミング実施 ↩︎
  3. File:Aristotle Altemps Inv8575.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン ↩︎

この記事を書いた人

にゃむーん

kyo9557
(ファイナンシャルプランナー/知的財産管理技能士)

雇ってもらって働かないと生活が成り立たない、富裕層と労働者階級のグレーゾーンに位置する40代夫婦の片割れ。
「労働者の常識」と「お金持ちの常識」とを併せ持つ強みを活かし、家計管理・投資・ライフプランニングの専門家として情報発信を行っています。

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