この記事では、マルクス主義の概念「物象化」についてAccountThinking.netの解釈を説明します。
ことばの概要
10秒解説
物象化とは、「モノ」を「コト」と同一とみなす行為を指すマルクス主義の概念です。
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物象化 | Wikipedia
Wikipedia、2025.7.30閲覧
わたしたちは、しばしば「モノ」を「コト」を区別せず「モノゴト」といいます。
認識論では、物象化はキーワードになりうるにゃ。
物象化のわかりやすい例
法律の定義(計量法)
少なくとも、はかりで量る「質量」はモノではないにゃ。
でも、それは問題の本質ではないから区別をやめるにゃ。
財とサービス
有形財(カタチのある物)、無形財(カタチのないサービス・役務)をまとめて「財」と呼びます。
運送業の「運送」はモノではないにゃ。
でも話がややこしくなるので区別を省略するにゃ。
釈迦の教え(ダンマパダ)
彼のいう「ものごと」は、森羅万象を指します。

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。
ダンマパダ 第1章 ひと組みずつ(中村元、ブッダの真理のことば感興のことばによる。)
コトをモノ化する
モノとコトとの境界
一般には、質量と体積があればモノ(物質)、なければコト(現象)です。
しかし、モノとコトの境界は、わたしたちが思う以上にあやふやです。

アインシュタインによれば「質量とエネルギーは等価である」というぞ。
ややこしい。
モノとしての「火」
古代ギリシアでは、「火」はモノでした。
古代ギリシアで提唱された、四元素の筆頭でした。

中世ヨーロッパにおいても、フロギストンというモノでした。
化学者ラヴォアジエに否定されるまで、フロギストン説は主流だったのです!

「魂」もモノになるの?
2024(令和6)年の話題作葬送のフリーレンには、質量と体積を持つ「魂」が描かれます。
悪役アウラは、魂の質量を量ります。
彼女の行為に違和感はないのです!
つまり、私たちは心のどこかで魂はモノでもあると考えているのです!
(キィ…)
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(……なんだ?天秤がフリーレンの方に傾いていく…)
「私の魂を天秤に乗せたな、アウラ。」
「正義」はモノじゃないでしょう?
しかし、古代ギリシアでは「正義」は質量を持つモノでした。
魂を量る悪役アウラと同様、正義の女神は徳(ἀρετή)や善美なるもの(καλοκαγαθία)を量ります。

現在でも正しさは、裁判という名の天秤で、重さを量ります。

剣なき秤は無力! 秤なき剣は暴力!
…なのです!
「価値」は絶対モノじゃない・・・!
マルクス主義の提唱者カール・マルクスは、価値をモノと見做しました。
これが彼の「物象化」です。

まとめ
この記事でわかること
1.物象化とは、「モノ」を「コト」と同一とみなすことです。
文献
引用文献
ブッダの真理のことば感興のことば
葬送のフリーレン
参考文献
資本論
ブログ「カール・マルクスの物象化とはなにか」
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カール・マルクスの「物象化」とはなにか | 創造法編集社
蒼村、創造法編集社、2025.1.1閲覧
脚注
- File:Buddha in Sarnath Museum (Dhammajak Mutra).jpg - Wikimedia Commons、Deed - Attribution-ShareAlike 3.0 Unported - Creative Commons、トリミング実施 ↩︎
- File:Antoine lavoisier color.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
- マルクス資本論(一) エンゲルス編 向坂逸郎訳、白125-1岩波文庫、第1章第1節、pp63/289 ↩︎
- File:Marx7.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎







