[02] お金教

物象化とは?【ことばの解説】

この記事では、マルクス主義の概念「物象化」についてAccountThinking.net解釈を説明します。

ことばの概要

10秒解説

物象化とは、「モノ」を「コト」と同一とみなす行為を指すマルクス主義の概念です。

周辺知識(Wikipedia)
物象化 | Wikipedia
物象化 | Wikipedia

Wikipedia、2025.7.30閲覧

わたしたちは、しばしば「モノ」を「コト」を区別せず「モノゴト」といいます。

にゃむーん

認識論では、物象化はキーワードになりうるにゃ。

物象化のわかりやすい例

法律の定義(計量法)

現象をあわせて「物象」と呼ぶこともあります。

にゃむーん

少なくとも、はかりで量る「質量」はモノではないにゃ。

でも、それは問題の本質ではないから区別をやめるにゃ。

計量法第2条第1項

この法律において「計量」とは、次に掲げるもの(以下「物象の状態の量」という。)を計ることをいい、「計量単位」とは、計量の基準となるものをいう。

財とサービス

有形財(カタチのある)、無形財(カタチのないサービス・役務)をまとめて「」と呼びます。

にゃむーん

運送業の「運送」はモノではないにゃ。

でも話がややこしくなるので区別を省略するにゃ。

釈迦の教え(ダンマパダ)

彼のいう「ものごと」は、森羅万象を指します。

釈迦
釈迦1

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。

ダンマパダ 第1章 ひと組みずつ(中村元、ブッダの真理のことば感興のことばによる。)

コトをモノ化する

モノとコトとの境界

一般には、質量体積があればモノ(物質)、なければコト(現象)です。

しかし、モノコトの境界は、わたしたちが思う以上にあやふやです。

アインシュタインの公式「E=mc^2」
アインシュタインの公式

アインシュタインによれば「質量とエネルギーは等価である」というぞ。

ややこしい。

わるたん

モノとしての「火」

古代ギリシアでは、「」はモノでした。

にゃむーん

古代ギリシアで提唱された、四元素の筆頭でした。

火

中世ヨーロッパにおいても、フロギストンというモノでした。

化学者ラヴォアジエに否定されるまで、フロギストン説は主流だったのです!

どらん先生
アントワーヌ・ラヴォアジエ
ラヴォアジエ2

「魂」もモノになるの?

2024(令和6)年の話題作葬送のフリーレンには、質量体積を持つ「魂」が描かれます。

悪役アウラは、魂の質量を量ります。

彼女の行為に違和感はないのです!

つまり、私たちは心のどこかで魂はモノでもあると考えているのです!

どらん先生
山田鐘人、アベツカサ、葬送のフリーレン(3)、pp95/209

(キィ…)
(……なんだ?天秤がフリーレンの方に傾いていく…)
「私の魂を天秤に乗せたな、アウラ。」

※画像をクリックすると引用コマの配置を確認できます。引用にあたっては細心の注意を払っておりますが、原作のご一読にご協力ください。詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

「正義」はモノじゃないでしょう?

しかし、古代ギリシアでは「正義」は質量を持つモノでした。

魂を量る悪役アウラと同様、正義の女神徳(ἀρετή)善美なるもの(καλοκαγαθία)を量ります。

正義を量る、正義の女神
正しさを量る、正義の女神

現在でも正しさは、裁判という名の天秤で、重さを量ります。

弁護士バッジ

剣なき秤は無力! 秤なき剣は暴力!

…なのです!

どらん先生

「価値」は絶対モノじゃない・・・!

マルクス主義の提唱者カール・マルクスは、価値をモノと見做しました

これが彼の「物象化」です。

彼は「社会的実体の結晶3」という、元素のようなものが在ると考えたのです!

どらん先生
マルクス
マルクス4

マルクスが資本論を記したのは1867(慶応3)年

メンデレーエフ元素周期表を作ったのは1869(明治2)年

当時、元素の概念はまだまだ未熟だったのです!

どらん先生

まとめ

この記事でわかること

1.物象化とは、「モノ」を「コト」と同一とみなすことです。

文献

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引用文献

ブッダの真理のことば感興のことば

葬送のフリーレン

参考文献

資本論

ブログ「カール・マルクスの物象化とはなにか」

周辺知識(ブログなど)
カール・マルクスの「物象化」とはなにか | 創造法編集社
カール・マルクスの「物象化」とはなにか | 創造法編集社

蒼村、創造法編集社、2025.1.1閲覧

脚注

  1. File:Buddha in Sarnath Museum (Dhammajak Mutra).jpg - Wikimedia CommonsDeed - Attribution-ShareAlike 3.0 Unported - Creative Commons、トリミング実施 ↩︎
  2. File:Antoine lavoisier color.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎
  3. マルクス資本論(一) エンゲルス編 向坂逸郎訳、白125-1岩波文庫、第1章第1節、pp63/289 ↩︎
  4. File:Marx7.jpg - Wikimedia Commons、パブリックドメイン状態 ↩︎

この記事を書いた人

にゃむーん

kyo9557
(ファイナンシャルプランナー/知的財産管理技能士)

雇ってもらって働かないと生活が成り立たない、富裕層と労働者階級のグレーゾーンに位置する40代夫婦の片割れ。
「労働者の常識」と「お金持ちの常識」とを併せ持つ強みを活かし、家計管理・投資・ライフプランニングの専門家として情報発信を行っています。

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